百萬遍の名は、後醍醐天皇の勅命によって百万遍のお念仏が修され、世の中が安穏になったことに由来します。お念仏の元祖法然上人は、み仏の戒めを一つもまもれない凡夫という深い自覚をもたれました。それでもなお救おうとされるあみださまの願いにめざめられ、口に南無阿弥陀佛と称えるだけでよいとされる
み仏の教えの救いを見つけられたのです。そのお念仏は百万遍しなければならないということではなく、一念十念でもよく、ただ念仏するありがたさがいつの間にか百万遍になるということであって、生涯のお念仏によってみ仏とともにある安穏な生活の大切さを説かれました。